ひとえに製造業と言っても、モノ作りの業界は広く、お菓子のパッケージを製造している企業もあれば、車のタイヤを製造している企業もありますし、はたまた、飛行機の部品を製造している企業もあります。
そんな多岐にわたる日本の産業を支えている製造業にとって、どのようなホームページを制作するのが適切なのでしょうか
製造業が取り組む過去のホームページと最近のホームページ
インターネットがナローバンド(電話回線)だった時代から、ブロードバンド(高速回線)の時代に移る事により、情報を得るツールはインターネットが主流になってきました。
近年では、スマホの影響でインターネット広告がTV広告を超えるのではないかと噂されるほどです。
過去のホームページ
製造業に今でも多く見受けられるホームページとしては、会社の従業員さんや昔にホームページ制作業者が作ったままになっているような、手作り感がただようホームページのままの状態が見受けられますし、そもそも自社のホームページを制作していない企業も多くあります。
その背景には、製造業はBtoB(企業間取引)ですので、「ホームページにお金をかけても仕事につながらないだろう」と考えていらっしゃる方は多いので、BtoC(対個人への取引)の事業者に比べて、今でもインターネットから集客する事をあまり重要視していない方も多いのではないかと思います。
例えば、携帯電話のキャリアやアパレルブランドは、時期や季節に応じて定期的に商品が入れ替わりますよね?
BtoCの性質上、新しい商品をどんどん展開し、キャンペーンを打ち出していかなくては、ライバル会社にお客さまを取られてしまうからです。
ホームページのデザインも非常に見やすくできているのもそのためで、インターネットやTVに宣伝広告費をかける事で市場を獲得しています。
要するに「常にブランディングをしなくてはならない」からなのです。
もう一つの理由としては、製造業は同族経営の企業が多く、取引先も先代からの古い付き合いが多い傾向にあります。
社長の息子の結婚式に、取引先企業がゲストとして参列しているシーンも良くある事で、会社規模を大きくしていきたいというよりも、会社を潰さず残していく事を優先して考えていらっしゃる傾向が強いので、新規営業に関しても宣伝広告費をなるべく使わず、営業マンがや役員が築いてきた人脈を活用して、仕事を受注している事が多いです。
ホームページを制作する目的
近年、グローバル化が進むにつれて、業界の広報手法は変わりつつあります。
委託側のメーカーや元請け企業のニーズ(商品)が多様化している現在では、受託側の製造業も委託側のニーズに対応するためにシステムの見直しや、ホームページを作り、在庫情報を一元化する事によって、経費を削減したり、新規受注先を拡充しています。
製造業のお客さまがホームページを制作する目的で一番多い理由は、「信用力の向上」を目的としている企業が多く、次に「販売促進」・「新規受注先の拡充」などを目的としているケースがほとんどです。
製造業がホームページで取り組むべき事
ホームページから新規の顧客を獲得する目的で制作する企業さまは、近年非常に多く、「ホームページを入口に売上を作るのはBtoCの業態でしょ」と思われている方には「そんな事はありません」と自信を持って言えます。
既存顧客への対応
すでに取引先である企業さまへの広報手段として、ホームページを活用するケースです。
多くのホームページが会社案内サイトとなっており、その中身は「会社概要」・「商品紹介」・「採用情報」・「お問い合わせ」が並んでいる構成になっているのではないでしょうか
これだけであれば非常にもったいないと思うのが本音で、既存顧客に対して設備の増設や、在庫の確認やニュースリリースを行い、フォローアップをしていく事で、他社に乗り換えれないように対策を講じる必要があります。
新規受注先の拡充
まず、どんな企業さまでも「自社の強み」は必ずあります。
よくホームページは24時間稼働する営業マンと例えられる事がありますが、その企業が持っている強みを広いインターネットの中から見つけてもらいやすいように、強みを生かしたコンテンツを制作していく必要があります。
まだお付き合いのない企業さまであれば、御社の名前を知らない可能性が高いので、「横浜 セラミック加工」や「名古屋 コーティング加工」などのワードで検索上位にヒットするように制作したり、「小ロット対応」や「コストダウン」など、ユーザーの目的を絞るのも効果的です。
ただの会社案内サイトであれば、会社名を打ち込まない限り表示されません
どんな企業をターゲットにするのかを明確にし、そのターゲットに見つけてもらい、強みを最大限伝えれるようなホームページを制作しましょう。
経費の削減
製造業の企業さまの悩みの多くは、「売上」・「人材」に関する事がほとんどです。
ホームページの運営は、人を雇うよりもランニングコストが安価(システムによる)ですし、営業面でのコストダウンになりますが、業務オペレーションでもコストダウンにつながる事もあります。
もしかしたら今よりも仕事量を効率化させて人件費を削減できる可能性があるのかもしれませんし、生産性を向上する事ができるかもしれません、一度オペレーション全体を見つめなおしてみてください、ITでできる事は無限大です。
自社の強みの見つけ方
新規の受注を拡充する際にキーワードとなってくるのは「自社の強み」です。
一般的にはモノづくり企業においての評価は、「QCD」で決まると言われています。
Quality(クオリティ/品質)
品質の内訳は製造の工程においてだけではなく、人の力も含まれています。
急なトラブルや万が一クレームがあった時の対応をお客さま企業はよく見ていますので、良い時だけではなく悪い時にどういった対応をするのかで、その企業の品質が決まるのではないかなと考えます。
Cost(コスト/価格)
どれだけ良心的な企業だったとしても、価格が合わなければ元も子もありません
適切な市場価格なのかどうかですね。
Delivery date(デリバリーデイ/納期)
高いクオリティでコストが適正価格でも、いつまでたっても納品できなくては話になりませんね
納期が速いとお客様企業に喜ばれます。
隠れた自社の強み
製造業において、圧倒的な差別化を図る事は年々難しくなってきています。
なので「自社でできる事は他社でもできてしまう」と思ったりはしていませんか?
確かに表面上は見えにくいのかもしれませんが、一度考えてみてください、今お付き合いして頂いている企業さまはなぜ御社を選んでいるのでしょうか?
たまたま?近いから?コストが安価だから?
製造業の企業は日本でも非常に多いので、嫌だったら他社乗り換えますよね。なぜでしょうか?そこにヒントがあると考えています。
「担当者が信頼できる」
「コストは一般的だが、従業員がいつも明るく気持ちが良い」
「納期が特別早いわけではいが、遅れたことがない」
など、改めて自社を見つめなおしてみると、本当の自社の強みが思い浮かんできます。
あなたもぜひ、この機会に「自社の隠れた強み」を考えてみてください
まとめ
今回は製造業のホームページに関して記事を書かせて頂きました。
昔に比べて、インターネットを活用した情報収集が一般的になりましたが、肝心な活用の仕方やホームページによってできる事をご存知ない方も多くいらっしゃいます。
ぜひ、御社の強みを考え直していただき、その強みを最大化させるようなホームぺージを作成されていください
Udemyを実際に体験した方の感想記事もぜひご覧ください♪