Webサイト制作をするとき、何かしらの仮説を立て、それに基づき戦略を考えていくことがあります。これ自体は悪いことではないのですが、仮説を立てることはかなり難易度が高い作業だと痛感しています。
この記事は、これが必ず正しいと主張したいわけではなく、こういう考え方もあるのではないかという1つの考え方となります。Webサイトに関わらず、何かしら仮説を立て実行するときの手助けになれば幸いです。
仮説とは
読んで字のごとく「仮の説(答え)」です。あくまでも仮であり、この時点で正しいかどうかは分かりません。ただ何かしらの仮説がないと改善や方向性が定まらないため、仮説に基づいた提案や改善を行っているかと思います。
仮説が間違っていた場合、提案・改善内容も間違ってきます。なぜなら、基づくものを間違えているからです。ですので、より正解に近い仮説が必要となります。
では、どうすれば正解に近い仮説を導き出せるのか。それは事実に基づいて仮説立てることだと考えています。
良い仮説
仮説を考えるときに重要なことは、「事実に基づいて仮説を考える」ことだと考えます。Webサイトで言えば、アナリティクスの数字となります。アナリティクス以外だと、アンケート結果やこれまでの顧客データなどの、とにかくリアルな数字や声が事実となります。これら事実を集合させることによってぼんやりと見えてきて、それに基づいて仮説を立てることができます。これが私の考える良い仮説の立て方です。
悪い仮説
では悪い仮説の考え方とは何か。それは、感覚に頼って仮説を考えることです。天才的な感覚を持っている人であれば可能かもしれませんが、そのような人はごく一部であり一般的ではありません。「多分こうだと思う」のような感覚で話が進むこともあり、感覚で進んだプロジェクトは最後まで感覚で進みます。その感覚を頼りに仮説を立てうまくいったとしても、その方法に再現性はありません。また、思ったような結果が得られなかった場合、どこが間違っていたのか振り返ることが難しいです。
事実に基づいた仮説は正しいのか
アナリティクスやアンケート結果などの事実に基づいて立てた仮説はすべて正しいのか。答えはNOだと考えています。なぜなら、人間の行動は単純ではないからです。人間の行動が単純な法則に則っていれば、100%に近い仮説を考えることも可能だと思います。ただ現実を見ると、同じ行動でも背景が違っていたり、行動時のモチベーションが左右していたりなど、数字には表れづらい要素が数多く存在します。
こういう角度から見た場合はAパターンが考えられるが、別角度から見た時はBパターンが考えられるなど、同じ事実からでも複数の仮説を立てることは可能です。ですので、必ずこうであると結論付けるのは、いくら事実データがあろうが難しいと考えています。
仮説を立てること自体に価値はない
同じ事実から複数の仮説を考えられるのであれば、その時点では何が正しいか分からない状態となります。また、仮説を立てただけで実行しなければ何も変わりません。ですので、仮説を立てること自体に価値はないと考えています。最終的な価値は、やはり成果です。
仮説を立てることに比重を置くのではなく、仮説の実行と検証改善に比重を置くのがいいのではないかと考えています。成果に結びつきそうな新たな事実が見えてくることもあります。
最初から成果を求めない
事実から仮説を考えたとしても、それが正しいかどうか分からないのであれば、最初から成果を求めることは合理的ではないと思います。もちろん最初から成果が出た方がいいに決まっていますが、そういったケースばかりではありません。ですので、最初から長期目線で考え検証と改善を繰り返すしかないのかなと考えています。
最初から諦めているわけではなく、こういうものだと認識し実行することにより、途中であきらめてしまうようなリスクも軽減することができますし、改善することにより当初の仮説とは違った選択肢を取ることができるので、その分成功する確率も上がると考えています。
さいごに
偉そうなことを書きましたが、私自身もまだまだ勉強中です。何かいい方法などがあれば、是非教えてください。
この記事が皆様のお役に立つことができれば嬉しいです。
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